恋の心理学/恋の診断/恋の真理

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長続きするカップルの相性
二人の態度・価値観がずれていたら
うまくいかない?


態度と価値観
 そのときどきにどういう態度をとるか。態度は興味や価値観に関連した性格の側面です。ある事柄や他人に対する態度は、そのときどきの状況によって変化するものです。しかし、その背後にはその人が持っている特定の価値観があり、その価値観が態度にも影響するでしょう。

 たとえば、政治についての態度は急進的か保守的か、宗教についてはどんな態度か・世の中の常識や社会通念に関してはどういう態度で臨んでいるか、人種や階層についての偏見はあるか、社会的なハンディキャップのある人に対してはどういう態度をとるか、お酒は飲むか、たばこは吸うか……。

 さまざまな状況で、さまざまな人びとや事柄に対してとる態度があります。カップルが結婚してうまくやっていけるかどうか、パートナーとしての相性は態度が類似しているカップルのほうがうまくいくといわれています。

 たとえば、結婚を約束したふたりが、どういうふうに結婚式をあげようかという話になったとき。もし、どちらかが親しい友人だけに来てもらって形式ばらないパーティにしたいと考えているのに、相手は豪華なホテルの式場で盛大な披露宴をやらなければ恥だと考えていたらどうでしょう?

 二人の価値観は違っていて、その価値観が態度の違いに現れるわけです。

 うまく折り合いかつかなければ、このふたりは結婚にこぎつけることができないかもしれません。結婚を決めたカップルが、ふたりでどんな結婚式を挙げるかを話し合い、お互いが満足できるような形で折り合いをつけていくところは、この先ふたりがうまくやっていけるかどうかの、結婚前の最後の試金石となるわけです。

 結婚前にふたりの態度がどれだけ一致しているかを知るのは難しい面があります。相手がどういう場合にどういう態度をとるのかは、その場になってみなければわからないことがあるからです。これが意見と態度の違うところで、口で言っていたことと実際の態度は異なる場合があるのです。



彼はどんなタイプ?
 ドイツのシュプランガーいう学者は、人が生きようとしている方向を生活の形態として6つのタイプに分けてとらえました。それは次の各タイプです。
 
 あなた自身は、またあなたの気になる相手はどのタイプのイメージに近いですか?

①理論型
 物事を合理的客観的に判断し、理論的な考察や真理の探究にもっとも大きな価値をおいている反面、世事に疎く経済観念にとぼしい面があるといったタイプです。職業でいえば、学者や専門技術者がこのタイプの典型的なイメージです。

➁経済型
 物事を利害関係や損得勘定で判断し、金銭や財産といったものにもっとも価値を置くタイプです。非常に現実的な面があります。証券マンや金融関係の仕事をしているひとが、このタイプの典型的なイメージです。

③審美型
 美を愛し享楽を求めるタイプです。美の鑑賞や創造といったことに強い興味を示します。このタイプも理論型と同様に、世事に疎とく、経済観念に乏しい面があります。このタイプの典型的なイメージは、芸術家、遊び人などです。

④社会型
 社会型は博愛主義的な面があり、自分の利益を考えず利他的な生き方をしようとします。この社会をよりよくしたいと願い、福祉や社会問題に強い興味を示します。ボランティア関係の職業がこのタイプのイメージです。

⑤権力型
 世の中を力関係でとらえ、自分か権力を得たいと望んでいるようなタイプです。権力型はつねに人の上に立ち、人を支配することを考えているタイプと、権力のあるものに服従しようとするタイプがあります。政治家がこのタイプの典型的なイメージです。

⑥宗教型
 人生を神に捧げ、世俗を超越したような生き方をしているタイプです。このタイプの典型的なイメージは、神に仕える司祭や修道士・修道女など。また、宗教活動を中心に置き、信仰生活を中心に生きているような人びとのイメージです。

 シュブランガーの分類は、必ずしも直接具体的な職業と結びつくものではありません。たとえば、同じ学者でも研究生活に没頭し、心理探究の道をひたすら突き進んで行く理論型の人もいれば、研究活動よりも学内政治により強い関心を抱いている権力型の学者もいるでしょう。

 経済型の学者なら、研究内容がどうこうというよりも売れる本を書いて、その税金対策にもあれこれ知恵を
絞るかもしれません。

 同じ会社で働く会社員を例にとってみても、より高い地位を目指し自分がリーダーシップをにぎることを考えているひともいれば、仕事は生活の手段に過ぎず、芸術の観賞や創作活動など自分の趣味が優先という人もいるでしょう。同じ職業のひとでもまったく違った生き方をすることになるでしょう。

 男女が一緒に暮らすには価値観や生き方が近いほうがうまくいくでしょう。

 しかし、必ずしも同じタイプでなくてもいいようです。お互いに相手の価値観を認め尊重し合うことができるならば、タイプが違うことがかえって足りない部分を補いあい豊かな生活が送れるかもしれません。

まとめ
 態度の類似・価値観の一致・不一致に関しては、似た者同士がうまくいく可能性が大きいものの、互いに違いを理解しそれを受け入れることができる場合には、違う者同士が相補う形でいい関係を築いていけるだろうということです。違いを理解していないとき、また違いを受け入れられなければ、二人はうまくいきません。

テーマ  結婚 /相性
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