生理前になると
彼とケンカしていない?
月経前症候群
女性の生理と心理には当人も気つかない密接な関係がある
なんとなくイライラして腹立たしい気分になり、彼(恋人やパートナー)とはささいなことでけんかになってしまう。よくよく考えてみれば、それはたいてい月経が始まるちょっと前の時期…。ではありませんか?
月経前の不快な症状は多くの女性が経験するものです。女性のからだには性の周期があり、およそ28日周期でホルモンが変動し、だいたい月に一度は月経がやってきます。
月経前には体内の水分が増えるので体重が増加し、衣服がきつくなったり、顔がはれぼったく感じられたり、からだがむくんだように感じられたり、なんとなく全身がだるいといった倦怠感にとらわれることがあります。
この時期には生理的な変化とともに、心理的にも変調をきたしやすい状態になります。情緒が不安定になったり、気分の変動が大きくなったりするものです。
気分の変動はちょっとした不快感やいらいら、不機嫌、ゆううっなどのほか、怒りっぼくなったり、自制心がなくなって感情が爆発したり、人によっては、パニック状態をきたす場合もあります。
これは当人がどうすることもできない月経ホルモンの周期によるものなのです。
月経にともなう気分の変調
妊娠しうる年齢にあって、月経痛や月経前緊張症に悩まされることなく過ごせる女性は5人にひとり以下しかないといわれています。たいていの女性が月経にまつわるわずらわしさや身体的・心理的なトラブルをかかえているのです。
女性が自殺をくわだてる率は、月経直前の4日間と月経開始後の4日間がいちばん多いという報告もあるそうです。
月経前にはどうしようもなく食欲が亢進したりふだんはなんともない量のアルコールに酪町してしまったりということもあります。
けれども、男性の多くがパートナーの女性に毎月定期的に生じる気分の変調については、気づいていない場合が多いのです。男性は女性に月経があることは知っていても、そのときの心理的な変化についてはほとんど理解していません。
結婚して一緒に暮らし始めると、恋人同士のときとは違って、夫には妻が感情的で分別のない意地悪女に見えるかもしれません。しかし、夫が妻のいらだちの原因を理解していれば、理性的に対処できるでしょう。
ロンドンで世界初の月経前症候群クリニックを開設したキャサリーナ・ダルトン博士は、離婚問題や性の不一致の背後にも この女性特有の問題が隠されていることがあるといっています。
ところが、当の女性でさえパートナーの男性とトラブルを起こす原因になっている気分の変動やその他のさまざまな問題が月経に関連しているということに、いっこうに気づいていないということがあるのです。
まとめ
彼と仲良くやっていくためにも、自分の生理周期を把握し、月経前から始まるころはできるだけストレスをためないようにしたいもの。月経周期を記録できるアプリなどを利用してみましょう。
また、月経前から始まる頃は、食欲が亢進することがありますが、カロリーオーバーにならないようにしたいもの。かといって、空腹はイライラをつのらせます。3時間おきぐらいに、カロリー低めのオーガニックのクッキーなどを食べるのがおすすめです。