恋の心理学/恋の診断/恋の真理

2018年9月15日(土)
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親密な関係を築く方法
恋の自己開示法


愛の告白よりも効果的な告白法
 出会いはすべて未知の人間同士の出会いです。知り合って間もない男女は、たとえお互いに好意を抱いていたとしても、まだその関係が愛に発展していくかどうかはわかりません。
 ふたりはなにげない会話のなかで、相手の気持ちを探っていこうとするでしょう。
 性急な愛の告白は相手をとまどわせます。告白された側は、よく知らない相手から愛を打ち明けられても、その気持ちを受け入れていいのかどうか躊躇するでしょう。だって、相手がどういう人かわからないのだから。それにもし、告白された側にその気がなければ、告白した方もされた方も、お互い気まずい思いが残るでしょう。

 好きな人に自分の気持ちを打ち明けるなら、なにも直接「あなたが好きです」といわなくても、相手にそのことを気づかせる方法があります。
 それは誰にも話していないようなあなたの秘密をこっそりと相手に打ち明けることです。あまり人には話さないようなプライベートな事柄やちょっとした悩みごとなどを打ち明けるのです。
 そうすると相手は自分が信頼されているから、自分に特別な気持ちがあるから、そういうことを打ち明けられたのだと思います。

好きな人に気持ちを伝える上手な自己開示法
 わたしたちはふっう、それほど親しくない相手とは、当たり障りのないことだけを話題にします。会話の内容は、個人的なことにはあまり関係のないごく一般的な事柄ばかりです。
 けれども、親しい相手となると、かなりプライベートな事柄や悩み、自分なりの考え方、心の動きなどについても話すものです。お互いに信頼関係があれば、ほかの人には話さないような秘密まで打ち明けあうことになります。相手と親しくなるにつれ、自己開示の度合いが深くなっていくのです。

 自己開示とは自分自身を他人にいかに知らせるかということです。自己開示には相互作用があり、こちらが表面的なことしか語らなければ、相手も表面的なことしか語らないし、こちらが一歩踏みこんで自分のことを語れば、相手も自分のことを打ち明けるようになるでしょう。
 つまり、自分の心を開くことが、相手の心を開かせることになり、それによって親密な関係が築かれていくのです。そしてそれが愛の確認になっていくことがあるのです。

自己開示の注意点


 
 ただし、自己開示には注意点があります。相手と親しくなろうとしている途中の段階では、不用意にプライベートなことをしやべるのは禁物です。相手と親しくなるための打ち明け話は、万が一そのことを相手が他の人にしゃべってしまっても、後で自分が困らないような内容に限ります。ちょっとした悩み事やほかの人にはあまり話していないことなど。ただ、相手に知られてしまったことで、それが自分の弱みを握られたような気持になるようなことは話してはいけません。

 それにあまり深刻すぎる話題は、信頼よりもかえって疑念を引き起こすことにもなりかねません。彼女は何でそんな深刻な話を自分にするのだろうか…と。また、それほど親しくない段階で深刻すぎる話をする人は、相手から「この人はこんな話を誰にでもしているのだろうか」と思われてしまうのです。
 
 自分を開示することには、つねに危険がともないます。相手から一方的に拒否されるかもしれないし、お互いに相手を知っていくにつれ気持ちが冷めていくこともありえます。自己開示の過程では、悩み事や相談事でもあまり暗い話ではない内容の方がいいでしょう。自己開示の過程では、深刻にならず、明るい雰囲気も大事です。

 自己開示は必ずしも、発展的な方向に向かっていくとは限らないこともあります。お互いにあまりに価値観が違っているとか、趣味がちがいすぎるとか。合わないなあと感じられてしまうこともあり得るでしょう。まら、こちらが自分自身のことを打ち明けても、相手が同じように心を打ち明けてくれなければ、親密な関係は望めません。
 にもかかわらず、親密な関係を気付いていくためには自己開示は必要なものです。心の内が分かれば、気持ちが通い合い、温かい関係が生まれます。

 たとえ、心の触れ合いに失敗して、傷つくことがあったとしても、よく知らない相手と性急に結びつくよりは、お互いにふさわしい相手ではなかったと知るほうがいいのではないでしょうか。
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