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不倫スキャンダルが発覚した渡部建さんの性格タイプ


不倫スキャンダルで話題になってしまった、アンジャッシュの渡部建さん。
エニアグラムの性格タイプではタイプ7だと思われます。

タイプ7というのは、熱中する人、冒険する人とも呼ばれ、楽天的で人生に楽しみを求める人です。明るくて、面白くて、頭の回転も速くて、何でも器用にこなせる人です。

渡部建さんは『エンタの神様』にたびたび出演し、あいかたの児嶋一哉さんとともに、勘違いコントを楽しませてくれました。よく考えられた面白いネタでしたね。多才な人のようで、テレビ出演はどんどん増え、お笑いからマルチなタレントとして、グルメ番組その他、多くのテレビ番組などに登場していました。ハンサムなイケメンだし、メディアでは好印象でした。

その渡部建さんの不倫スキャンダルが発覚。6月11日発売の『週刊文春』6月18日号でスクープされました。その内容は不快に感じる人が多いものだったので、いっきにマイナスイメージになってしまいましたね。

渡部建さんの性格タイプと思われるタイプ7は、エニアグラムの9つのタイプのなかではいちばん楽天的で、前向き、社交性があり、誰とでもこだわりなく付き合えて、場を盛り上げることが得意なタイプです。人を楽しませることができるので、人気者になれます。しかも、渡部建さん本人はハンサムでイケメンだし、女性にもモテていたことでしょう。

エンターテイメントの世界ではタイプ7の人は、その性格を大いに生かせるので、お笑いやタレントとしての仕事はまさに適職です。

2017年には俳優でモデルの佐々木希さんと結婚し、公私ともに順調満帆。年齢も40代後半にさしかかり、これからますます経験を重ね、円熟していく時期だったはずです。

それがなぜ、今回のようなスキャンダルを引き起こしてしまったのでしょうか?

タイプ7の心理的なメカニズムを解説していく前に、一般的な心理法則をあげておきます。それは、「得意の絶頂にいる人は、必ず転がり落ちる」というものです。

今回の渡部建さんのように、とても売れている人、活躍している人が、その絶頂とも思えるときに、まさかのスキャンダルや何らかのアクシデントで、いきなり”栄光の座”から転がり落ちてしまうことがあります。

そうなると、これまではその人を持ち上げていたメディアも、今度はバッシングにまわり、テレビのワイドショーなどは、どこを見てもその話題一色で、朝から晩まで盛り上がり、見ている方は面白おかしく眺めている……。といった状態になります。いまの渡部建さんはまさに、そういう状態です。

その理由の一つには、人は成功の階段を駆け上っていったとき、自我肥大(エゴインフレーション)を引き起こすことがあります。自分は何でもできる、人や物事は何でも思い通りになる、周りの人間は自分を仰ぎ見ている、自分が上だと感じる。そして、万能感に満たされます。

そうすると、本人はだんだん傲慢になっていきます。人を人とも思わない態度にもなりえます。

けれども、周りの人間は当然のことながら、それを快くは思いません。本人が得意の絶頂になって入ればいるほど、何かしら、弱点を見つけて、引きずり下ろそうとする人も出てきます。

もちろん、成功している人も、人気絶頂の人であっても、謙虚な態度を崩さなければ、そう簡単に足を引っ張られることはないでしょうし、たとえ足を引っ張られそうになっても、味方となってくれる人はたくさんいるでしょう。

渡部建さんの場合も、どこか得意の絶頂にいる人の傲慢さが、周りからは快く思われていなかったというところはあるかもしれません。

本来、長所短所両面を持ち、より健全度が増せば素晴らしい能力を発揮し、魅力的でキャパシティの大きい人になれるはずなのですが……。

エゴ・インフレーションを起こしている人の顔というのはたいてい、つやつやと輝いて見えます。その輝きはオーラのようなものです。まるでシャンデリアの光を反射する金ぴかの装飾家具のような、その人の素顔を包み込み、自信に満ちた独特のオーラです。

一方で、そういったオーラを放つ人は魅力的にも見えます。けれども、それはけっしてよいサインではありません。なぜなら、その輝きこそ、自分自身が足を滑らせ、あるいは誰かに足元をすくわれ、転がり落ちる寸前の兆候だからです。



快楽を求める傾向


さて、渡部建さんの性格タイプの話にもどりましょう。

タイプ7:明るく前向きで、活発。頭の回転が速く、いろんなことを同時にやれる。とても呑み込みが早く、何でもすぐ行動に移せるので、器用で多才。自分が楽しむことで、人を楽しませることができる。

渡部建さんにはそういった性格の特徴が見て取れます。

性格にはその性格の持つ長所や美点、現実に生かしている能力や潜在能力といったものもありますが、その性格がゆえのとらわれというものもあります。

タイプ7の場合は、いろんなことを計画するけれども、そのすべてを遂行できるわけではない。計画倒れのようなこと、途中で投げ出してしまったままのことなども出てきます。あれもこれもを求め、あれもこれもをやろうとするからです。それは物事を最後までやり遂げない、無責任といったことにもつながります。

人間関係においては、誰とでもこだわりなく接することができるし、友達の数も多いでしょう。けれども、付き合いは広く浅くになりがちです。一人ひとりの人ときちんと向き合って接することができない。人を大事にしないといった傾向があります。それは薄情さや冷淡さとなって現れることがあります。何事も頭で割り切れればいいというところがあります。

タイプ7のより深い性格のとらわれで、感情的なとらわれとなっているものがあります。

それは「貪欲(どんよく)」です。あれもほしい、これもほしい、モノに限らず何かの経験や人との関係、人生そのものにおいて、あれもこれもを求める傾向があります。しかも、欲しいものを手に入れたら、それで満足するわけではなく、さらにまた新しいものが欲しくなる。

このような性格のとらわれが強くなると、恋愛関係では移り気、浮気性、いろんな人と付き合いたい人といった傾向が出てきます。

渡部建さんの場合は、佐々木希さん一人では満足できない、何か駆り立てられるようなものがあったのでしょう。ただ、それは愛情を求める欲求ではなく、貪欲さからくる欲求です。

そして、この貪欲さは快楽主義と結びついています。

「貪欲」というのはもともと食欲と関係するとらわれです。“芸能界のグルメ王”とよばれてきた渡部建さんの性格のとらわれは、まさに「食べたい」「食べたい」「もっと食べたい」「おいしいものを食べたい」というところにあり、それは快楽を求める欲求であり、女性関係にもそれが現れているといえるのではないでしょうか。

タイプ7は徹底的な合理主義者です。そこに感情はさしはさまれないので、目的を遂げるために合理的な割り切り方をし、合理的な行動をします。それが今回のここに書くのもはばかられるような目標達成オンリーのラブアフェアになってしまったのでしょう。

相手の方も同様な趣味があり、快楽追求の目的が一致していたのなら、それほど問題にはならなかったでしょう。しかし、相手の方はそういう関係においても、感情的な温かさや配慮、思いやりを求めていたはずです

複数の女性との関係について、しかも関係を持った相手からの暴露がありますから、週刊誌に話をした女性はなにか、そういった心のなかの大切な部分がないがしろにされたと感じていたのでしょう。単なる快楽のはけ口とされたという思いがあれば、それはとても屈辱的なことです。

タイプ7の性格のネガティブな側面として、たしかにそういう、人の気持ちに配慮せず、「これはこうなって、こうなって、こうすれば解決できる、目標達成できるでしょ」「楽しかったんだからいいじゃない」「結果的にはよかったよね」というつじつま合わせで、終わらせようとするところがあります。

こういうところが、「不倫は文化」だと言ったとか言わないとかの石田純一さん(おそらく感情の機能が優位なタイプなのでしょう、とてもハートフルでキザで、美意識が高い)とは大きく違っているところですね。

タイプ7の人の幼少期の体験で、4,5歳ぐらいの時に母親が急に冷たくなったという話を聞くことがあります。それは実際に母親が冷たくなったというより、タイプ7の子供がそのように受け止めたということです。母親(ないしは母親代わりの人)に対する欲求不満的な感情を抱いたと解釈できます。それが、男性なら、女性との関係において、欲求不満を抱きやすいようです。

つまり、誰と付き合っても自分を満足いくまで満たしてくれる女性がいない。だから、別の女性に、また次の女性にと求めていく。けれども、求めれば求めるほど満たされず、ますますエスカレートしていくということなのかもしれません。


不倫スキャンダルの深層心理を探る

人は何かを恐れ、何かを求める。性格の根底にはその恐れと欲求があり、その恐れと欲求に突き動かされて何らかの行動に出ると考えられています。

渡部建さんのタイプと思われるタイプ7の場合、自由を奪われることを恐れています。そして、満ち足りていたいという欲求があります。

満ち足りていたいために、自分を満たしてくれるものを求めます。一つのものが手に入れば、次のものがほしくなります。次のものが手に入れば、また新しいものがほしくなります。それは限りがありません。食べれば食べるほどお腹がすいてくるような感じです。

ときに人はうまくいっていないときよりも、うまくいっているときの方が、自分の中にある欲求に強く突き動かされることがあります。それは無意識のうちに起こることでしょう。

気が付いたときには、自らが最も恐れていたことを引き起こしてしまったということもありえます。

【心理的なメカニズム】

自己感覚:「自分はハッピーだ。何でもできる」

欲求:「どこかに行けばもっといいものがあるかもしれない」

行動:即座の満足を求める。

結果:求めるものが手に入っても満足しない。

心理:気持ちがすさみ、喜びがない。

 

次の行動:浪費的になる。

人には:自分の欲求を満たさせようとする。

 

渡部建さんは、おそらく自由と幸福を求めていたはずですが、今回、自分の活動が痛みと不幸せをもたらしているということに気づかざるを得なかったことでしょう。今の状況では、結婚生活や職業を保ち続けることも困難になってきてしまっているわけです。

けれども、わたしたちはSNSなどで渡部建さんを叩くのではなく、彼が今回の経験からどのようにして自らと向き合い、内面を深め、出直してくるのかを見守りたいと思います。

誰でも性格のとらわれがあり、そのとらわれから好ましからざる事態をひき起こしてしまうことがあります。うまくいっているときこそ、調子に乗ってしまい、自ら足をすくわれるようなことをしてしまうこともあり得ます。社会的な制裁を受けなければならないようなことをしてしまうこともないとはいえません。

今回のスキャンダルからは渡部建さんにとって社会的なスティグマとなることです。スティグマすなわち負の刻印を押されたわけです。けれども、スティグマとは本来、イエス・キリストの磔刑のときの掌の傷が現れたことを表わす「聖痕」を意味する言葉です。

人はそれを契機に変わることができます。新しい自分となって、より精神的に深化し成熟した渡部建さんとなっていずれ復帰することは大いにありえます。そのことに期待しましょう。

スティグマに関連して、タイプ7と言えば、イタリア中世の聖人、聖フランチェスコがタイプ7であったと思われます。裕福な繊維問屋の息子として生まれたフランチェスコは、とても陽気で仲間とともに遊び続けるような若者でした。が、あるとき神の声を聴いて、荒布を身にまとい、清貧の生活をつづけながら、伝道者となる生き方を選んだ人です。彼には聖痕が現れたと言います。

人は何をきっかけに大きく変わるかわかりません。

スキャンダルも試練となり、どちらに向かっても変わっていける可能性があります。










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