恋の心理学/恋の診断/恋の真理

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女性と恋と占いと その2
彼の気持ちがわかるのは
どんな占い?



 女性に人気の占いに、メール鑑定や電話占いがあります。これらは直接対面しなくていいので、相談しにくい内容でも話しやすく、気がラクです。

 占い師が得意としている占術はいろいろありますが、電話占いで人気が高いのが霊感霊視です。「霊感?あやしい」と感じる人も大勢いる一方、ハマる人はハマるようです。ネットで検索すれば、霊感霊視をうたった占い宣伝や「当たる」占い師の評判などもたくさんヒットします。

 女性はなぜ霊感霊視を信じやすいのか?
 個人差は別にして、大まかに男女差ということで言えば、一般に女性は感情で物事を受け止め、男性は感情よりも理性を優先しようとし、頭の中の思考を使おうとする傾向があります。

 だから、男性は占いに限らず、理性で納得のできないことに対して、「エビデンス(科学的根拠)がない」などというわけです。霊感占いなどは、その最たるもの。
 でも、女性はフィーリングやイメージを大事にするので、何かいい感じのもの、いいイメージのものを好み、そこにエビデンスを求めたりはしないのです。

 ・女はイメージ&フィーリング
 ・男は論理・エビデンス

 もちろん、これは大まかな一般論なので、男性でも感情機能が発達している人もいるし、何事も理詰めで考える理性的な女性もいるということは、言っておかなければなりません。

占いの種類 相術・命術・卜(ぼく)術
 霊感霊視ができるのは霊能力者ということになるでしょうか。霊感霊視を行う占い師については、口コミサイトなどで「〇〇先生には見えているみたい」とか、「見える」という視覚的なものをイメージさせるタームがよく使われています。

 しかし、ここでは霊感占いに関しては、納得のいく定義づけができないので省略します。

 そもそも、占いは占ってもらった側が、当たっている感じれば当たっているということになるし、当たっていないと思えばあたっていないということになります。

 何を当てるのかということにもなりますが、人は本人が無意識に「語って」しまっていることもあるので、経験豊富な占い師なら、「霊感」に頼らなくても、「当てる」ことのできるケースもあるでしょう。

 占いは当たることもあれば、外れることもあるというのを、昔の人は「当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦」と言ったものです。この八卦というのは中国の占いである易(えき)の自然を象った8つのシンボルを指しています。

 占いには 大きく分けて次の三つの種類があります。

 ①相術(そうじゅつ):手相や人相のように姿形から読み取る
 ➁命術(めいじゅつ):四柱推命や占星術のように生年月日などからはその人の運命や宿命を占う
 ➂卜術(ぼくじゅつ):偶然に現れた象徴を用いて事の成り行きを占う

 もし、占い師に彼の気持ちについて占ってもらうとしたら、どの占いがよいでしょうか? 占いの特質から考えてみましょう。


 ①相術:手相や人相からは、彼がどういう人かを読み取ることができるでしょう。でも、手相や人相を見てもらうには、彼を占い師の前に連れて行かなければなりません。あるいは彼の顔写真や掌の写真などが必要です。

 だとすると、彼の今の気持ちや自分に対する気持ちを占うには、相術はあまり目的にかなっているように思えませんね。だいたい手相を観てもらう人は、彼の手相ではなく自分の手相を観てもらうでしょう。

 相術のなかでは、人相などはとくに、その人がどういう人か総合的に判断するに手掛かりにはなるでしょう。結婚したい相手のことなどは、可能なら経験の豊かな占い師に見てもらっておくのもいいかもしれません。

 姓名判断や家相なども、相術に入ります。姓名判断に詳しい占い師なら、姓名判断での相性診断をやってもらうことはできるでしょう。ただ、いまの彼の気持ちを占うのには向かない占法です。

 ➁一般的に用いられるのは、命術が多いですね。占いのサイトに行けば、たいてい生年月日を入力するようになっています。命術は生年月日や時間が分かっていれば、そこからその人の運勢を導き出せるとされています。

 四柱推命、算命学、占星術(星占い)、九星気学も生年月日から運勢を占います。数秘術も命術の一つです。

 命術の場合、人間の運命は生まれた時から決まっているという論理があります。命術のなかでも、宿命的な様相が強いものと、ある程度人の運命は変えられるというものがあります。

 ネットで生年月日を入力すれば、あなたの運勢が分かるというのは、命術の複雑な論理をコンピュータに組み込んで表示しているわけです。

 占いは科学的なものではありませんが、占いには占いの論理があります。

 ➂卜術には東洋の易占や西洋のタロットカードがあります。卜術では名前も生年月日も必要ではありません。カードやサイコロで出たシンボルが、そのときの相談者の問題や問題解決法を表わしているという見方です。

 「卜術」の卜は亀の甲羅のひび割れを意味しています。古代の中国では亀の甲羅を焼いてできたひび割れで占ったそうです。亀裂には神が宿っていると考えたわけです。

 トルコなど中近東に古くから伝わる占いにコーヒー占い(コーヒーを飲み終えた後のカップをひっくり返して、カップに残った沈殿物で占う)がありますが、これも卜術の一つです。

 易占は筮竹という50本の筮竹(筮竹)と呼ばれるスティックを用いて占い、陰陽を表わす符号からできたシンボルの意味を読み取っていきます。サイコロでも占えます。易で読み解くのは、偶然の数がいかに自然のものを反映しているか、そしてそれはまた個々の人の運気や諸々の問題といかにリンクしているかということです。

 タロットカードは78枚(22枚の大アルカナと残りの56枚の小アルカナ)のカードがあり、それぞれのカードに寓意的な絵が描かれています。占って出たカードの種類や位置などから、その意味を読み取っていくわけです。

 タロットカードは西洋占星術と並んで、女性に人気の高い占いです。

 さて、長々と占いの種類について説明しましたが、占いで「彼の気持ち」を知りたいというときは、三番目の卜術が向いていそうです。当たる当たらないは別として、易占やタロットカードでは、遠い過去や未来の出来事ではなく、現象の背後に隠れた意味を読み取っていきます。
 
 
無意識の世界を探求した心理学者ユングも占いにはまっていた!
 無意識の研究で有名なスイスの心理学者C.G.ユング(1875年 - 1961年)は、東洋の占いである易に大変興味を持っていました。ユングは易について、リヒャルト・ヴィルヘルムというドイツの宣教師を通じて、深く学んでいます。(この宣教師は、中国にキリスト教の布教に行ったものの、そこで易の神秘とその魅力にとりつかれ、『易経』をドイツ語に翻訳した人です)。

 ユングは自分で筮竹のようなものを作って占っていました。あるとき、占って出た卦(か)=易のシンボルが、未来のことについて何か重大なことを当てるという驚くべき経験をしたようです。

 そこで、ユングは易占が当たることを「共時性(シンクロニシティ-synchronicity)」という概念で説明しています。それは、一見、偶然のようにして起こった事柄も、単なる偶然ではなく、何か大きな意味があるということなのです。

 ユング心理学に詳しい心理学者なら、みなこのことを知っていますが、あまりユングが占いに凝っていたことは言いたがりませんね。非科学的、だから。

 易占やタロットカードのほかに、卜術に含められるものにオラクルカードがあります。オラクルとはお告げのことで、カードをひくことで、そこに示された言葉が何らかの意味を持っているというものです。オラクルカードのメッセージも、共時性の概念で説明できます。

 結局、「占いで彼の気持ちはわかるのか⁉」についての結論です。

 わかることもあればわからないこともある。

 占いは当たるも八卦当たらぬも八卦。とはいえ、ユングの定義にそって、
共時性というものが存在するとしたら、カードが指し示すものが彼の気持ちを暗示していることはありうる
かもしれません。

 占いを利用するなら、たんに「当たる」「当たらない」ではなく、伝えられたメッセージを自分で吟味してみるのがよいでしょう。

 心理的な側面からのとらえ方ですが、これまで意識にのぼっていなかったことや、気づかずにいたこと、薄々は勘づいていたけれど意識化するところまではいっていなかったことが、はっきりと意識の上にのぼってくるということは大いにあり得ます。

 経験豊かな占い師と会話することで、気持ちが癒されることや勇気づけられることもあり、カウンセリング的な効果が得られる場合もあります。

 ただ、あまりに占いに頼りすぎて、占い依存のような状態になる人もいるようです。何事も、使い方次第で、役にも立てば害にしかならないこともあります。

 最終的に判断をするのはあなた自身です。




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