恋の心理学/恋の診断/恋の真理

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恋愛の情熱と関係の深まり 恋愛の情熱とは?

誰でも一生に一度は恋をしてみたいと思うものです。では、恋をするとはビういうことなのでしょうか?

フランスの作家スタンダールは『恋愛論』のなかで、四つの異なる恋愛があるといっています。情熱恋愛、趣味、恋愛、肉体恋愛、虚栄恋愛の四つです。情熱恋愛とは、身も心も焼きつくすような激しい恋です。スタンダールはこの情熱恋愛こそ、もっとも純粋な恋愛とみなしています。これはまさしく恋愛のエッセンスだけからできているような恋といえるでしょう。

趣味恋愛とは、享楽的な要素の強い、洗練された男女の関係です。肉体恋愛は、狩りに出て森の中で見かけた美しい娘に抱く恋心のようなもので、十六歳になると誰でもこんな気持ちになるとスタンダールはいっています。これは思春期の性の目覚めによってもたらされる異性への憧れのようなものと考えられます。日本の万葉の時代の歌に詠まれているような素朴な男女の恋心は、スタンダールの区分に従えば、この肉体恋愛に当てはまるかもしれません。

最後の虚栄恋愛とは男性が社交界の女性を相手にする恋愛です。フランスの作家コデルロス・ド・ラクロの『危険な関係』など読んでみてください。『危険な関係』は何度も映画になっています。英語版だけではなく、中国、日本でも、映画になっているのでご覧になってみてください。

恋の情熱は障害があるほど燃え上がる ロミオとジュリエット効果

ほんとうの恋といえば、やはり情熱愛のようなものを思い浮かべるのではないでしょうか。そして、情熱的な恋愛といえば、その代表格は何といっても、シェークスピアの『ロミオとジュリエット』ですね。敵同士の家に生まれたふたりが、激しい恋に落ち、最後には悲劇的な結末を迎えるという物語です。

『ロミオとジュリェット』には、肉体恋愛の要素も含まれています。ふたりの恋が情熱恋愛となっていくのは、彼らのあいだにはその恋の成就を阻む障害が立ちはだかっているからです。もし、ロミオとジュリェットがまわりから祝福を受け、結婚できるような間柄であったなら、ふたりの情熱はそれほど高まらなかったかもしれません。


恋の情熱は「ふたりが一緒になることを妨げる障害があればあるほど燃え上がる」というのは、一つの心理法則です。この法則は、このシェークスピアの古典にちなんで、”ロミオとジュリェット効果″と呼ばれています。

若い男女の結びつきは、両親や周りのひとたちに反対されればされるほど、ますます強くなることでしょう。社会的な孤立が恋愛中のカップルの結びつきを強めることになります。

恋愛の情熱を高める障害は、親や家族の反対のほかに、何らかの運命的な出米事がふたりを引き裂こうとしているような状況が考えられます。たとえば、恋人の病や不慮の事故、戦争や災害など。実際、戦時中には多くのラブロマンスが生まれています。

もとから弱い結びつきは障害の前にあえなく壊れる

もっとも、はじめから弱い結びつきしかなかった男女の関係なら、その障害の前であえなく壊れてしまうでしょう。そのような関係は、放っておいてもいずれは解体してしまうものであったとも考えられます。

では、障害を乗り越えて結ばれた男女はその先、いったいどうなるのでしょうか?

恋愛の情熱はやがては冷めるものだといわれています。激しい情熱にとりつかれている恋人たちは、一種の緊張が持続している状態にあり、ふたりが結ばれることによってその緊張がとけてしまうからです。

情熱恋愛は、ふたりが結ばれたところで終わりです。そのあとの関係にはまた別の要素が入りこんできます。


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テーマ  恋愛心理
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